第3回ポケモン竜王戦 Top4-Yuya Sakurada(さにぃー)
1まえがき
結果はTop4ーただ決勝にはあと一歩及ばずという嬉しくもあり悔いも残る結果となりました。
自分にとってはこれからあまりポケモンに時間を割けないため、この大会が一旦最後になると思います。
一方では、この大会を通してたくさんの方々と知り合うことができ、大変嬉しいばかりです。
本記事では竜王戦でここまで勝ち上がることができた構築について紹介したいと思います、たいへん長くなりますがぜひ読んでみてください!
竜王戦全体を通しての感想などはまた別の記事を投稿します!?、そちらもぜひご覧ください!
2構築するにあたって
↑本戦で使用した構築
竜王戦予選では適当に組んだはずの構築がシニア2位で通過しました。
こちらも本記事を読み終えた後に時間があればどうぞ!
この構築は自分はまったく信用していませんので別の構築を組むことにしました。
Ⅰ 「トリックルーム」という技に着目して素早さの遅いポケモンで殴っていくのが強いと思いました
もっとも今回はウルトラネクロズマ、メガレックウザ、スカーフカイオーガなど素早さの速いポケモンで環境が構成されてたんですね
そのへんのポケモン達で「詰めていく」っていうのはやはり対策されがちで安定しないと思いました(例:拘りスカーフ持ちのカプ・コケコなど)
じゃあ次は誰でトリックルームを打つか、です
禁止伝説たちの凄まじい火力が飛び交う中安定してそうなのはHBクレセリア。
上の文面に見覚えがある方もいると思います。
結局、思考は「トリックルーム」に帰着するんですよね。
Ⅱ まずクレセリアと相性のいいヒードランを採用しました、この子が一番活躍してくれたんじゃないかなぁ、と思ってます。
Ⅲ 次になんとなく強そうなのでメガレックウザを採用しました、ニックネームはもちろん「さいきょう」です。
Ⅳ そしてレックウザと相性のいいナットレイを組み込み、ゴースト・あくタイプの技の一貫性を切るためのブラッキーをカ・エールさんの助言をきっかけに採用しました。
ウルトラネクロズマ(特殊型)を安定して止められるのがこの子くらいしかいません。
このブラッキーのおかげで決勝トーナメント第1回戦に勝てたといっても過言ではないです、ほんとうに感謝してますm(_ _)m
さにぃー:「やっと構築できたぁ! ポケモンが1匹足りない!?」
これに気づいたのも竜王戦本戦前日なのでめっちゃ焦りました。
Ⅴ 最後の1匹はレックウザミラーに「多分」強く出られるドサイドンを使いました。
構築経緯のおはなしはここまでにしておきます、詳しいことは3章で述べます。
・追記
基本PT全員がウルトラボール入り(ナットレイは未解禁)で、性別はある子は♀。
それがいつの間にかMyPTのルールになってました笑
対戦だけでなく、おしゃれ要素にも夢中になる方が増えればいいなぁ、との一心で厳選をしました、その反面たいへんな量の苦労もありましたけどね。
3個別解説
ナットレイ(NN:ナッチョレイ)
性格:のんき
特性:てつのトゲ
もちもの:たべのこし
実数値:181-114-176-74-160-22(素早さ個体値0)
努力値:252-0-68-0-188-0
技:タネマシンガン ジャイロボール やどりぎのタネ まもる
催眠メガゲンガーの使い手、りょま君が「さいみんじゅつ」を命中させて、「チョレイ!」と言いながら喜んでいたのを思い出しました。そのときにこのナットレイがいとも簡単に突破されたんですよね、それにちなんだニックネームです。
カプ・コケコやミミッキュに対して、おもにメガレックウザの引き先として使用しました、安定して受け出せるために予選のときの「こだわりハチマキ」ナットレイとは違う、耐久型ナットレイを採用しました。
予選のとき同様に、みずタイプのポケモンに対して、ドサイドンとの相性補完にも優れていますね。
努力値は、やほーじゃぽんで「ナットレイ 育成論」で検索して一番上に出てきたのが強そうに見えたのでそのまま採用しました。
タネマシンガン:「きあいのタスキ」ミミッキュに対して「タネマシンガン」+「ジャイロボール」という動きをとればこちらはあまり被害を受けずにミミッキュを突破できます。
このことを知っているにも関わらず、準決勝のナインさんとの第2戦では相手のタスキミミッキュに対して「ジャイロボール」から入るミスを犯してしまいました、あやうくイベルタルの「あくのはどう」の追加効果「ひるみ」で負ける所でした。
パワーウィップと威力の期待値を計算してもたいして変わらないので、ミミッキュを強く意識するならば、「タネマシンガン」一択です。
ジャイロボール:「こだわりハチマキ」を持たせたときほどの威力は見込めないですが、削り技としては十分はたらきました。
素早さ実数値132以上のポケモンに対しては「ジャイロボール」を威力150で打ち込めるので素早さのインフレした環境につよいです
やどりぎのタネ:上2つの技の通りが悪いとき、裏のポケモンの回復ソースとしたいときに有効です、命中90%は実際70%です。生放送で有名人の方が言っておられました。
この技を読んで、全人類「ちょうはつ」を打ってくるので攻撃してアドバンテージを取っていきましょう!
まもる:「たべのこし」と「やどりぎのタネ」との相性がいいです。相手のZ技を透かすこともできる便利な技です。
「ステルスロック」と悩みましたが、こちらで正解でした。
レックウザ(NN:さいきょう)
性格:ようき
特性:エアロック→デルタストリーム
もちもの:こだわりハチマキ
実数値:メガ前:(181-202-110-153-110-161)→メガ後(181-232-120-180-120-183)
努力値:4-252-0-0-0-252
自分がこのルールにおいて「さいきょう」だと思うポケモンです。
通常のメガレックウザは「りゅうのまい」あるいは「つるぎのまい」を採用したいわゆる積みアタッカーです、しかしこの型は違います。
一般的に、メガレックウザは積むポケモンとして認識され、対策されがちです。(このお話は決勝トーナメント第1回戦のセドナさんから聞きました)
ならその積む1ターンの隙をなくしてしまえ、というのが自分の考えです。
性格はようきです、構築単位で重たい最速カミツルギ・最速メガルカリオを上から叩けるためです。
HとBに努力値を合計128割けば相手のメガレックウザの「いのちのたま」持ち「ガリョウテンセイ」を耐えることはできますが、火力を削る訳にもいきませんので、正々堂々とAS特化で使用しました。
Hに4振ったのはミスでした、ダウンロード対策でDに4振るべきですね。みなさんも心がけましょう。
ガリョウテンセイ:必須技であり、火力指数は62640。といっても分かりにくいので特殊技で例えると、毎ターンとくこうが下がることなく、天候が「はれ」状態でメガリザードンYの「オーバーヒート」が飛んでくるようなものです。
こうかいまひとつでもHB特化ではない限り受けきることは非常に難しいです。
じしん:ヒードラン・ギルガルドなど浮いていないはがねタイプへの打点として採用しました。
決勝トーナメント第1回戦セドナさん戦ではクチート交代読みとしてうまく機能しました。
たきのぼり:対ゲンシグラードンピンポイントです、Aリーグのカズマ君戦でこの技のおかげで勝てました!
いっぽうで20%の怯み効果も期待できます。
後述の自慢のドサイドンはこの技ですら耐えます、4倍弱点って何なんでしょうね。
しんそく:カプコケコ、ゲッコウガ、アーゴヨンもちょっと削ってやるとこの技で縛れます。この技のおかげで別のゲームプランが見えたりします。
そこの奥さん! フェローチェくらいなら確定1発ですよ!
ヒードラン(NN:かつかざん)
性格:れいせい
特性:もらいび
もちもの:ホノオZ
実数値:198-110-126-200-127-71(素早さ個体値4)←だいたい
努力値:252-0-0-252-4-0
技:オーバーヒート ラスターカノン だいちのちから どくどく
とにかくウルトラボールかつ♀の厳選が大変でした。
もうゴキブリとは呼ばせない、最強のトリルアタッカー型ヒードランです。
オーバーヒート:Z技の威力を重視し、かつ命中が高い技を採用したかったので、「オーバーヒート」>「だいもんじ」です。
悠長に「まもる」を打ってくるナットレイも9割以上削れます
「Zオーバーヒート」は晴れ下でH特化ゲンシグラードンが8割くらい削れます
ナットレイーゲンシグラードン対面でほのお技を読んでヒードランに引き、特性「もらいび」を発動させれば余裕で吹っ飛びます!
Z技はタイプ相性を無視したダメージが期待できます。
決勝トーナメント第1回戦セドナさん戦で「Zオーバーヒート」急所をカミツルギに当てました、解説では10匹くらい飛ぶんじゃないんですかねぇ笑、と言っておられたのでダメージ計算してみるとなんと20匹も飛ぶんですね、恐ろしい!
どくどく:耐久ポケモンーたとえばラッキーなどを含むサイクルを破壊できます。
ブラッキー(NN:ひるまない)
性格:ずぶとい
特性:シンクロ
もちもの:オボンのみ
実数値:201-63-178-80-150-87(攻撃個体値0)
努力値:244-0-252-0-0-12
技:イカサマ つきのひかり ねがいごと あくび
特殊型ウルトラネクロズマやサザンドラ・ルナアーラなどにある程度対応できるために採用しました。
以前までこの枠はメガギャラドスでした。
しかし、ヒードランーネクロズマ対面でこちらが相手の「だいちのちから」読みでギャラドスに引いたときにもし相手の有効打点が「シャドーレイ」しかなかった場合ギャラドスはメガシンカしていないので大きく削られてしまいます。
そこで何が飛んできても大丈夫なブラッキー、といったわけです。
もし相手がゴースト・あくタイプのポケモンに「きあいだま」を採用してた場合こちらは非常につらいです、しかし、今回の環境でその技を採用する価値はあまりないと思い対策から切りましたー結果的にはそれがベストアンサーでした。
決勝トーナメント第1回戦セドナさん戦ではかなり活躍してくれました。
また、オボンのみを持たせることにより、A特化ミミッキュの「じゃれつく」の確定数がずれます、さらには安定した受け出しも可能になります。
クレセリア(NN:おひめさま)
性格:ずぶとい
特性:ふゆう
もちもの:ゴツゴツメット
実数値:227-76-189-95-150-106
努力値:252-0-252-0-0-4
技:れいとうビーム みかづきのまい トリックルーム つきのひかり
予選のときは構築の柱、今回も十分に活躍してくれました。
攻撃技は「れいとうビーム」さえあれば大丈夫です
ここでヒャダインさんへ:カプ・テテフを凍らせてしまい本当に申し訳ないです。
トリックルーム:後ろのドサイドンやヒードランで暴れたいときに使います
本戦ではなんと使いませんでした。
性格:いじっぱり
特性:ハードロック
もちもの:イワZ
実数値:207-194-181-54-75-60
努力値:132-132-244-0-0-0
・HB方面
A特化メガクチートのじゃれつく、メガリザXの逆鱗:最高乱数以外2耐え
あっ、と驚いた方も多いと思います
耐久がある反面、火力が不足していたので、「こだわりハチマキ」または「イワZ、ジメンZなど」を持たせることによって、火力不足を補いました。
こだわりハチマキも勿論強いのですが、仮に「じしん」で拘って相手に後ろから浮いているポケモンを投げられると貴重な「トリックルーム」ターンを1~2ターン無駄に消費することになってしまいます。
そうなるくらいならZ技のほうが強そうですね。
じしん:浮いているポケモンを除けば一貫性が高いです。ちょっと強めのようきガブリアスと考えればわかりやすいです。
がんせきほう:なんで「がんせきほう」を採用したのか疑問に思う方も多いでしょう
打った後に代償として1ターンの行動が制約されますからね。
そのデメリットを改善するためのイワZー「ばけのかわ」以外には無効化されず、また一貫性も高いのでZワザとして打てばほぼ確実に一匹は持って行けます。
Zワザの威力は200もあります。
れいとうパンチ:「じしん」読みで後出ししてくるグライオンや霊獣ランドロスに大きなダメージが期待できます。
構築単位で重たいナットレイ対策の「ばかぢから」や「ほのおのパンチ」との選択ですね。
つるぎのまい:ポリゴン2やクレセリアなどの物理受け耐久ポケモンに対して、「つるぎのまい」からの「Zがんせきほう」のムーブを決めたいため採用しました
A2段階上昇イワZーHB特化しんかのきせきポリゴン2:乱数1発(81.2%)
この火力を凄まじい見れば使いたくなるはず!
4本戦の実況
対戦開始前、エキ君といっしょに「お互い決勝で戦おうな」「同じグループは嫌や」などと話していました、その2人が今回のベスト4止まりとなりました。
自分はAグループで対戦相手はジュニア2人+ヒャダインさんでした。
マスター勢がいないのでこれはもしかしたら、という期待を胸にいざ対戦!
・第1試合(相手:セナ君) 負け(0-2)
レックウザ クレセリア ドサイドン 対 ミミッキュ グラードン フェローチェ
試合前からセナ君がヒャダインゲームとかサンシャイン池崎のギャラドス式握手とかしてて楽しそうだったんですが、それによって気分が狂い思わぬプレイミスを誘発することに…。
HPが9残ってメガレックウザが生存
かげうち読みで交代しゴツゴツメットダメージを蓄積
5手 グラードン:ほのおのパンチークレセリア:みかづきのまい
ここが間違えでした。相手のグラードンが特殊型でふんかを搭載してる場合も考慮し、みかづきのまいかトリックルームの2択ですね
俺は目の前の利益しか見てなかったのでみかづきのまい即決
トリックルームさえ打てばドサイドンで詰めれていたのに、という虚無感がのちに残ることになる
6手 レックウザ:ガリョウテンセイーグラードン:ドラゴンテール
そしてこちらのラスト1匹がドサイドンと相手に判明
8・9手 フェロチ-ェに2匹倒される
→負け
俺はもう決勝トーナメント進出は無理だ、と思い始める
まだセナ君が負ければいける、と少ないながらも可能性を感じる
・第2試合(相手:ヒャダインさん) 勝ち(3-0)
レックウザ クレセリア ヒードラン 対 カプ・テテフ テッカグヤ 日食ネクロズマ
試合前からヒャダインさんとずと喋っていて、緊張感もどこかに消えていった
「君もかしこいんだから京都大学に来なよ」
「いやー、むりですむりです笑」
のような会話もありました
同じ都道府県の方とは会話が弾みますね!
このときめっちゃポケんちに取材されました笑
4割くらいのダメージ、相手の持ち物がたべのこしだと判明
4手 テッカグヤ:やどりぎのタネーヒードラン:オーバーヒート
テッカグヤを突破、勝ちを確信し始める
6手以降 クレセリアでれいとうビームとつきのひかりを使い分けて相手を2匹倒す
カプ・テテフが凍ったこともありすぐに試合が終わった
→勝ち
試合後、ヒャダインさん「俺の心も凍っちまったよ」とコメント、非常に申し訳ない!
この後セナ君が負けたと判明、俺は失いかけていた希望を取り戻す
・第3試合(相手:カズマ君) 勝ち(2-0)
レックウザ クレセリア ナットレイ 対 ミミッキュ グラードン カミツルギ
ここまで来たら勝つことを前提に脳内で理想論を展開
勝利数が同じなら自分の残したポケモンが多い方が多い人が順位が高い
セナ君:2匹 カズマ君:1匹 俺:3匹
セナ君と俺の残ったポケモンが同じだと、次は相手の倒せなかったぽけもんの数で順位が決まる、そうなると俺は残れない
→俺が3試合目でセナ君より1匹でも多く残せばいい
という結論に帰着しました
それもふまえつついざ対戦!
相手の意標をつく技が刺さった、これはもう勝った、あとはポケモンを残せばいい、と思い始める
7手 ミミッキュ:シャドークローーナットレイ:ジャイロボール
かくとうわざを読んだが、まさかのこだわりハチマキカミツルギ。
9手 カミツルギ:はたきおとす
→勝ち
あとはヒャダインさんがセナ君のポケモンを1匹でも倒せば俺が決勝トーナメントへ進出できる
ジュニアの子たちがサインを貰い始めたので自分も貰うことに!
サインくださった方々ありがとうございました!
— さにぃー🌞竜王戦Best4🌞 (@_Sunny0121_) 2018年1月14日
名前間違えられたのもいい思い出です笑 pic.twitter.com/KDhldRzCEZ
俺の名前は「りゅうや」じゃなくて「ゆうや」です笑
そしてついに運命の時が
なんとヒャダインさんはミミッキュのみちづれでバルジーナを倒していた!
そして予選抜け!!!
ベスト8残った!!!これが俺だ!!! pic.twitter.com/10jANxlVjr
— さにぃー🌞竜王戦Best4🌞 (@_Sunny0121_) 2018年1月14日
ここから昼休憩とかいろいろありまして、ついに決勝トーナメントへ
なれないBo3ルールがはじまる
・第1回戦(相手:セドナさん) 勝ち(2-0)
ニコニコ生放送で放送されました!
くわしい試合内容は割愛します
2戦ともきれいに勝てたと思います
特にクチート交換読みじしんを決めたときはフォォォォォって感じでした(語彙力わろた)
いろいろお話をすることができ、とても楽しかったです
のんきイカサマクチートという素晴らしいオリジナルの型も知ることができ、すごいなぁ、と感動するばかり
ところで、俺はカードゲーム部門の試合がなかなか終わらず寝だす
・第2回戦(相手:ナインさん) 負け(1-2)
悔しいのひとこと
どうあがいても択ゲーが発生するわ、レックウザはこだわりハチマキがばれてメガゲンゲーにやられるわ、イベルタルのアクZは受けられないわでもう無理だこんなの
試合内容は3試合とも全ターン覚えていますが書く気力がないので割愛します
5さいごに
もうすぐで高2となり大学受験も近づく頃ですー自分も京都大学に入りたい、そんな部分もあり、ポケモンの公式大会に出られるのも今回が最後でした。
ヒャダインさんも高校の頃はいまの自分みたいだったのことです。
なにか自分を投影しているような気がしました。
有終の美を飾ったというには少し物足りないかな、でもここまで勝ててうれしい、これがいまの心境です。
今回の大会を通していろいろな方と関われたプラス面もあり、非常に楽しい2日間となりました。
対戦してくださった方、さらには本戦直前に対戦してくださった方には非常に感謝しています!
ジュニア、シニア勢の方々はまだまだこれからですよ!応援してます!
また大学に入ってからでもこのような機会があればぜひがんばって出場したいですね!
では、また。